日本文化7 - 暖簾=のれん=NOREN

日本の暖簾=のれん=NOREN文化とは

暖簾=のれんは、店先あるいは部屋の境界に日よけや目隠しなどのために吊り下げる布。商店の入り口などに営業中を示すため掲げられ、屋号・商号や家紋などが染め抜かれて(印染:しるしぞめ)いることも多く見かけます。

 

通常、複数の布(縁起を担いで奇数枚が多い)の上部を縫い合わせ、下部はそのまま垂れとし、上端に乳(ち)という輪状の布をつけて竹竿を通し出入口などに掛けます。


暖簾=のれん=NORENの効果

1.お客さんへの宣伝の意味がある。

2.直射日光よけ、ほこりよけ、風よけとしての効果がある。

3.暖簾が視界に入るとお客さんの目を店に導くことができる。

4.店内にいるお客さんを外からまる見えにすることを防ぐ効果がある。


暖簾=のれん=NORENの歴史

日本の家屋では戸口にかけて日光や雨などを遮る障具の素材として最初は筵(むしろ)を用いていた。

 

暖簾が現存する資料で最初のものは保延年間(1135-1141年)の『信貴山縁起絵巻』で現代の三垂れの半暖簾と同じようなものが町屋の家に描かれている。

 

信貴山縁起(しぎさんえんぎ)とは?
平安時代末期の絵巻物。

1951年日本の国宝に指定された。「源氏物語絵巻」「鳥獣人物戯画」「伴大納言絵詞」と並ぶ四大絵巻物のひとつ。

 

三垂れとは?
垂れ(垂れ下がる布の部分)が3枚付いている暖簾。

 

半暖簾とは?

標準とされる布丈(113㎝)の半分の長さで約57㎝程度の暖簾。


(参考文献:Wikipedia)


暖簾=のれん=NORENの種類

鯨尺 三尺=くじらじゃく さんじゃく(約113cm)を基準としてそれより長い長暖簾とそれより短い半暖簾に分けられる。丈は最も短いが幅が長く間口全体に及ぶものを水引暖簾という。

 

鯨尺(くじらじゃく)とは、呉服尺とも呼ばれ和装などの布物を図る際に使われた物差しや単位のことで、1尺は37.88㎝で約38㎝と覚えましょう。

 

長暖簾=ながのれん

直射日光による品傷みを避け店内の客が品選びに落着けるように配慮する目的で使われてきた。

 

半暖簾=はんのれん

店内の作業や商品を客に見せたい場合に用いられ、うどん屋、蕎麦屋、寿司屋などにみられる。

 

水引暖簾=みずひきのれん

 

水引暖簾は軒先に掲げた筵(むしろ)張り、板張りの木枠が布に代ったものとされている。

 

<特殊な形の暖簾(のれん)>

日除け暖簾(太鼓暖簾=たいこ のれん)

切れ込みのない一枚布を軒先から道路にせり出すように張った暖簾。風に煽られると音がすることから太鼓暖簾ともいう。

 

縄暖簾(紐暖簾)=なわのれん

布のかわりにカラムシ(イラクサ)を縒った縄を横一列に並べて垂らしたもの。歴史は布の暖簾よりも古いといわれている。天保年間に煮売りの居酒屋で虫よけになると掛けられるようになり縄暖簾は居酒屋の代名詞になった。

 

珠暖簾(玉暖簾)=たまのれん

珠暖簾は古くは珠だれと呼ばれ、ビーズやガラス製・木製の珠を繋げて紐に通し、垂らしたもの。

 

管暖簾=くだのれん

管暖簾は篠竹、木管、ガラス管、管状の具殻を繋げて垂らしたもの。

(参考:Wikipedia)

 

 

長暖簾(ながのれん)

写真は温泉などで見かける暖簾で「ゆ」と書かれています。


 

長さの短い暖簾が横間口全部にかかっている、水引暖簾(みずひき のれん)


 縄(なわ)で出来ている縄のれん

最近ではあまりみかけなくなりました。飲食店の中でも、昔からアルコールを提供する店に多く使われています。

江戸時代から縄のれんはあったそうです。


 

日除け暖簾=ひよけのれん
別名:太鼓暖簾=たいこのれん

 

日差しが店内に入り込まないように、店内の品物が日光の日差しで劣化しないように大きく作られた暖簾=のれん=NORENです。
別名を太鼓暖簾(たいこ のれん)と呼びます。その理由は風が吹くと太鼓をたたいているような音がすることから名づけられました。



暖簾=のれん=NORENの形が関東と関西では違う


上の写真で暖簾=のれんの形の違いは何でしょうか?

暖簾=のれんの上部をご覧下さい。

左の紺色は関東式。右の白色は関西式。

 

棒に通す部分を「乳=ち」と言います。この部分の形が違います。

関東式は、棒に通す場所が細かく分かれて暖簾と別に縫製されてのれんに付けられています。

関西式は、布をそのまま折りたたんで縫われており長い筒状になっています。

 

現代は関東でも関西式の暖簾(のれん)が使われていることがあり、関西でも関東式の暖簾が使われていることもあります。

この様な現象を見ると現代では関東式、関西式を特別に分けたりせずに両方が混じって日本の暖簾文化が継承されているとも言えるでしょう。


暖簾=のれん=NORENの粋なくぐり方

 

日本のある俳優さんは「今の若者は暖簾のくぐり方もしらない」と嘆いていたことがあります。

日本文化である「暖簾=のれん」を粋にくぐってみましょう。

 

お店に入るとき

店の外からのれんを片手で開けて入ります。

 


 

お店に入るとき

店の外からのれんを両手で開けて入ります。

 


お店に入るとき暖簾=のれんを店の外から中へと暖簾を開ける(押す)という行動は「お店の中へお客さんがたくさん入りますように」という縁起を担ぎの意味もあるようです。

 

 

では、お店の中から外へ出る時にはどのようにしたらよいでしょうか?

 

暖簾=のれんを入った時と同じようにして外へでてしまうと「縁起を担ぐ」意味では、お客様が外へ逃げてしまうことになります。

 

店の中にいる状態で、入った時と暖簾=のれんを同じにして暖簾をくぐって外に出ます。具体的には暖簾=のれんを外から手前へ引き寄せて暖簾をくぐります。「お客さんが店内にたくさんはいりますように」との意味になります。

 

暖簾のくぐり方を聞いただけでも日本の暖簾文化の奥深さを伺い知ることが出来るでしょう。


暖簾=のれん=NORENを使った日本の言葉と意味

・暖簾(のれん)に腕押し 手ごたえがないこと。

・暖簾(のれん)を汚す  店の名前に傷をつける。店にとって良くないことをする。

・暖簾(のれん)をおろす 閉店や廃業する。

・暖簾(のれん)を出す  本日の営業を始める。又は開店や開業する。

・暖簾(のれん)をしまう 本日の営業が終わる。又は閉店や廃業する。

・暖簾(のれん)をたたむ 廃業する

・暖簾(のれん)分け   師匠が出店することを許可する。 

・暖簾(のれん)をくぐる 店等に出入りすること。


街で見かけた暖簾=のれん=NORENを紹介

豆腐屋の暖簾=のれん=NOREN

以下店名等は敬称略。機械翻訳を使うと正確に翻訳されないという理由です。ご了承ください。


神楽坂で唯一の手作り豆腐店「かつのとうふ」の暖簾です。

当社もお世話になっているお豆腐屋さんです。

 

店頭には絶えずお客様が並んでいます。
右の写真でもわかるようにお客様が店内に入ると、お客様の顔が外から見えないような長さに拘って特別注文なさった暖簾です。

 

当サイト内関連記事|にほんあい入門テスト無料  豆腐=とうふテスト かつのとうふ日本情報 日本の食文化6 豆腐=とうふ=TOFUにほんあい 日本文化講師紹介


街で見かけた暖簾=のれん=NOREN

神楽坂 志満金(しまきん)

現代では珍しい水引暖簾をかけていて伝統が伝わってきます。

 

神楽坂 AKOMEYA TOKYO
日除け暖簾(別名:太鼓暖簾)に縦二か所に切れ目を入れた工夫された暖簾。

風が吹くと別名の通り太鼓をたたいているような音がする事や、大きく揺れることを防ぐために縦に切れ目を入れたのだと想像できます。

 

日本橋 三越本店

大きな暖簾でこれぞ暖簾の原点!昔から続く見本のような暖簾を見ることが出来ました。

下にアップの写真もあります。

クリスマスツリーと暖簾のコラボは日本ならではの風景だと感じました。

 

日本橋 三越の正面玄関

風に揺れる暖簾が美しい。

日本橋 CREDO室町1 の暖簾は大きい。

 

上野 きもの鈴乃屋

日除け暖簾(別名:太鼓暖簾)大きな暖簾で迫力があります。

 

山本海苔店 本店 

水引のれんが歴史を感じさせてくれます。

 

山本山 本店 ふじヱ茶房
創業333周年に因んで「山山山」の暖簾が判じ絵になっていて「江戸の粋」を感じました。

 

日本橋 にんべん 日本橋だし場(Nihonbashi DASHI BAR)
日除け暖簾(別名:たいこのれん)が目に鮮やかです。

 

日本橋 鰹節専門店 大和屋

江戸時代末期創業の老舗感が漂う暖簾には十二支が書いてあり横にも暖簾がかけてあります。

合計12枚の垂れがある暖簾だということがわかります。

日本橋は江戸時代には魚市場があった街。今でもその面影を残しています。

 

日本橋 茅乃舎
だしに付いているシンボルマークと箱の色が暖簾にも使われていました。

見ただけで美味しさが想像ができました。

 

神楽坂 梅香亭 
清潔感のある暖簾

 

神楽坂 前田

いい匂いが漂ってきたので長めの暖簾をくぐりたくなりました。

 

神楽坂 鳥茶屋別館

暖簾の素材が麻のようで、上品な素朴さと涼しさ感じました。

 

神楽坂 伊勢籐

今では珍しくなった縄のれん。現代も守り続けているお店。

江戸時代の飲食店はこのような暖簾=のれん=NORENがほとんどだった。

 

神楽坂 
蕎麦(そば)と。とんかつが有名なお店。
のれんの役割の看板の役目。だれでも一目でわかるように工夫されている。

 

神楽坂 地蔵屋
赤と白の暖簾にシンボルマークのお地蔵様が描いてあります。

 

神楽坂 らぁ麺や 神楽坂りょうま

外国人にもラーメン屋だとすぐにわかるロゴ入りの大きなのれんです。

 

上野 角ヤ 麦酒酒場
渋い色目の超ロングな長暖簾で素敵ですね。

 

上野 組紐(くみひも)司

御組紐と丁寧に書いてあり品の良さが伝わってきます。

 

高田馬場 一軒め酒場

キャッチコピーがそのまま暖簾になっていました。アイディアです。

1枚1枚が大きめの暖簾ですが水引暖簾の部類に入るのだと思います。

 

高田馬場 純豆腐定食屋(スンドゥブ定食屋)

純豆腐は韓国料理なのに暖簾がかけてあるのをずっと不思議に思っていましたが、こちらは都内に3店舗を展開しているようです。

中山豆腐店と記載があり毎日豆腐を店舗で作っているとの記載。

シンプルな暖簾(のれん)が素敵です。

 

高田馬場 福わらび

わらび餅のお店。小さめののれんがかわいらしく古くて新しい暖簾(のれん)だと感じました。

 

神楽坂 元祖五十番

日除け暖簾(別名:太鼓のれん)
売りの商品名がドーンと書かれていて目に留まります。

 

神楽坂 熱海湯(あたみゆ)

伝統を守っている銭湯であることが暖簾から貫禄が伝わってきます。

こちらの銭湯の壁には昔ながらの富士山が描かれていて、温度も江戸っ子ならではの熱めのお湯です。

 

高田馬場 鳥やす本店

古い暖簾が焼き鳥屋の老舗感満載です。

のれんを見ただけで美味しさが伝わります。

 

高田馬場 さかえや

古民家風の佇まいにマッチした暖簾

 

神田 神田江戸っ子寿司

毛筆フォントの「にぎり」の三文字にインパクトがあります。

 

神田 肉酒場
のれんがメニューになっています。街行く人に宣伝効果絶大です。

 

高田馬場 接骨院・はり灸院

のれんを出している接骨院・はり灸院を初めて見かけました。

 

江東区門前仲町 深川不動堂参道 セレクトショップ  店頭に象の置き物が目印 ※店名不明

角地に位置する店舗で暖簾がL字に掛けられています。
暖簾(のれん)のデザインは「いろは」からはじまる50音のデザインです。

大きくて長い暖簾は実物を見ると迫力があります。

 

神田 なるとキッチン
こちらの暖簾がかかっている竹竿のすばらしさに目がとまりました。

 

温泉の男湯ののれんです。

 

温泉の女湯ののれんです。

直射日光を遮ることものれんの一つの役割です。きっちり日差しを遮り役割を果たしています。

 

今後、街歩きをして目にとまった暖簾をこちらに追記してく予定です。


街で見かけた暖簾について

 

暖簾の色については、紺と白が多いように思います。

 

暖簾が描けてある業種は、和食を提供する飲食店や飲食物販売店が多く、和物取扱店もあります。珍しく思ったのは接骨院・はり灸院の暖簾です。

 

暖簾のデザインは昔ながら伝統を守る店、現代風にアレンジしている店、それぞれに工夫をして独自の暖簾を掲げていることがわかります。

 

暖簾の「乳(ち)」の部分で関東式か関西式かに分かれるということについて、今回は東京都内を取材しましたが東京式、京都式の両方が使われているようです。

 

暖簾の効果は上記にも記しましたが、お客さんへの宣伝、直射日光よけ・ほこりよけ・風よけ、お客さんの目を店に導くこと、店内にいるお客さんを外からまる見えにすることを防ぐこと等、のれんの利用目的は昔のまま受け継がれています。

 

日本の暖簾文化・のれん=NORENを通して、日本への理解が深まりますことを願っています。


当社の暖簾=のれん=NOREN

先般、株式会社東京タカラ商会様に当社の暖簾を製作していただきました。

 

株式会社東京タカラ商会様が企画された「インスタグラム開設 3周年記念 プレゼントキャンペーン」に応募し当選しました。

 

株式会社東京タカラ商会

https://www.t-takara.co.jp/

 

暖簾(のれん)の製作にあたって東京タカラ商会様から数種類の見本をご提示頂き、デザイン・色・名入れ・フォント・縫製まで丹精込めて製作して頂きました。

 

こちらの暖簾(のれん)は、日本の暖簾文化を次世代を担う子供達や新市場の外国人の皆様に見て頂き、繋いでいけますよう有効活用させて頂いております。

「これは日本のsign curtain(サインカーテン)です。日本ではNORENと呼んでいます。見たことがありますか?」というフレーズがアイスブレーキングの決まり文句となりました。

 

東京タカラ商会さん、ありがとうございました!

 

※暖簾を通す棒(竹製品)を探しています。上記写真は代用品を使用しています。