日本の食文化16 鶏肉=とりにく

「鳥肉」「鶏肉」どちらの漢字が正しいか?

 

 「鳥肉」は鳥類全体の肉を指し鴨などの鳥も含まれます。一方「鶏肉」は「にわとり」の肉を表します。しかし実際には鳥肉と書いてにわとりの肉を表す場合も多くあります。例えば「焼き鳥」はにわとりの肉を意味しますし、スーパーでもパックに「鳥肉」と表記されている場合が多くあります。

日本の学校教育においては「鶏」の漢字は中学生で、漢字検定では3級、外国人対象の日本語能力試験では「N1(最高レベル)」です。このページではにわとりの肉について触れますので「鶏肉」と記載します。この機会に覚えてしまいましょう。

 

日本の鶏肉生産量ランキング

都道府県別のブロイラーの飼養羽数。

 

1位 宮崎県(みやざきけん)(シェア20.4%)、

2位 鹿児島県(かごしまけん)(20.2%)、

3位 岩手県(いわてけん)(15.7%)、

 

上記3県で50%以上をしめています。

(出典:農林水産省ホームページ) 

 

 

日本の鶏肉の特徴 ブロイラーと地鶏の違い

現在、日本国内で流通している国産チキンはの90%以上は「ブロイラー」と呼ばれる食肉用にわとりとなります。

しかし、日本の各地方には「地鶏(じどり)」と呼ばれている飼育方法・飼育期間等、所定の方法で飼育されたものがあります。

 

 

日本各地の地鶏の紹介

青森シャモロック(青森県)

比内地鶏(秋田県)

やまがた地鶏(山形県)

会津地鶏(福島県)

奥久慈しゃも(茨城県)

名古屋コーチン(愛知県)

大和肉鶏(奈良県)

阿波尾鶏(徳島県)

土佐はちきん地鶏(高知県)

長州黒かしわ(山口県)

はかた地どり(福岡県)

長崎対馬地どり(長崎県)

天草大王(熊本県)

みやざき地頭鶏(宮崎県)

黒さつま鶏(鹿児島県)

(出典:一般社団法人日本食鶏協会ホームページ

 

ブロイラーと地鶏の味の違いは、ブロイラー(若鶏の場合)は地鶏と比べると肉質が柔らかい、地鶏は濃厚なうま味が感じられ噛めば噛むほどうま味があるなどの違いがあります。※部位によっても異なります。

 

 

 

地鶏で日本初!奥久慈しゃもがGI認証を取得。

「奥久慈しゃも」は茨城県の地鶏で、濃厚なうま味のある鶏肉です。

 

いばらき地鶏 奥久慈しゃも だいご味


鶏肉の栄養

鶏肉のタンパク質は、必須アミノ酸、またビタミンAやB群をはじめ、ビタミンが多く詰まっています。その他、ビタミンA、ビタミンB、ナイアシンなどです。

(参考資料:東京都食肉事業協同組合ホームページ

 

 

日本で鶏肉を食べることが多い日

最近は食の多様化により変化していますが、ひと昔前まではお正月の三が日(1/1~3)は鶏肉しか食べないという地方もありました。現在は少なくなっているように感じます。理由は牛や豚などは四本の足があり「四」は「し」と呼びますから「死」を連想させるので新年早々縁起が悪いということです。

12/31日に食べる年越し蕎麦や、年の初めに食べるお節料理に鶏肉を多く使います。

 

クリスマスには日本では多くの人がチキンを食べる習慣があります。アメリカでは七面鳥の丸焼き等食べる習慣があるようですが日本には七面鳥の肉の流通がほとんどありません。

 

日本では七面鳥の代わりに鶏肉(chicken)を食べます。鶏(にわとり)の丸焼きをつくる家庭は少なく、家庭で鶏肉を料理してもチキンレッグ(鶏の足の部位)をオーブンで焼いたり、又は「鶏の唐揚げ」や「チキンソテー」等の鶏肉料理を作るようです。

クリスマスにはレストランでクリスマス特別料理を食べる人も多いでしょう。

洋食レストランに予約するとチキンの丸焼きを作ってくれテイクアウトできるお店もあります。ほとんどの人はケンタッキーフライドチキンやスーパーなどでクリスマスの時期だけ特別販売されるローストチキン等を購入して食べることが多いのではないでしょうか?

 

 


世界で人気がある日本のやきとり

「やきとり」と「やきとん」の違い

当サイト内の日本の食文化15豚肉で紹介しました「やきとん」ですが、「やきとり」の違いについて混乱しないように記載します。「やきとり」は鶏(にわとり)の肉や内臓を串に刺して焼いた食べ物で、「やきとん」は豚の肉や内臓を串に刺して焼いた食べ物です。

 

焼き鳥の味付け

やきとりの味付けについて

大きく分けて「たれ」と「塩」があります。焼き鳥の注文をすると「たれ」又は「塩」にするかを聞かれます。

 

「たれ」は醤油をベースとして砂糖などを加えて煮詰めたお店オリジナルのつけだれです。焼き鳥店によっては何十年も同じ味を守っているお店もあります。「たれ」にはお好みで七味唐辛子をかけて食べます。

 

「塩」はシンプルに塩味です。だから鶏肉が持つうま味が良くわかります。お店によっては塩にこだわって〇〇産の塩を使っているお店もあります。塩の場合は、わさびやこしょうなども一緒に提供される場合もあります。

 

「たれ」か「塩」か迷った場合はお店の人に「お薦めはどちらですか?」と聞いてみましょう。

 

 

鶏肉「やきとり」の専門用語解説

焼き鳥店に入ってメニューを見ると「やきとり」の専門用語がありますのでご紹介します。

簡単にいうと、鶏肉又は鶏肉の内臓の部位によってネーミングされています。

 

正肉=しょうにく 

胸肉又はもも肉の脂身のない部分。

  

ねぎま 

正肉とネギを交互に串にさした焼き鳥のこと。

 

ささみ 

鶏肉の胸肉の内側で1羽のにわとりに2本しかない。脂がなく低カロリー。

 

皮=かわ 

鶏肉の皮。首の皮が一般的。良く焼いてカリカリに仕上げる場合が多い。

 

手羽先=てばさき 

羽の先から間接にかけての部分。皮をつけて焼く。

 

つくね 

胸肉やもも肉をミンチにして丸い形又は棒状にして焼く。軟骨も入れとコリコリした歯ごたえが更に美味しさが増す。

 

ハツ 

鶏の心臓。こころ・ハートとも言う。新鮮な鶏肉があるお店はレアーでも出してくれる。

 

レバー 

鶏の肝臓。白レバーと言われるものは脂肪肝(しぼうかん)。

 

ハツモト 

心臓の根元で血管がつながる部分。柔ら。1本を作るのに5-6羽のにわとりが必要。

柔らかくさっくりとした歯切れが特徴。

 

セセリ 

にわとりの首の肉。引き締まっていて噛むとうま味を感じる。

 

ボンジリ 

にわとりの鼻骨のまわりにある肉。筋肉と脂身が多い。脂の甘味が味わえる。

 

砂肝=すなぎも 

にわとりには2つの胃(腺胃と筋胃分)。砂肝は筋胃の部分。シャリシャリとする歯ごたえで砂肝ファンも多い。

 

ヤゲン 

鶏の胸肉の先端部。コリコリとした食感がしてヤゲンのファンも多い。ナンコツと呼ばれることも多い

 

ナンコツ 

鶏の胸肉の軟骨の部分とひざの部分の軟骨がある。膝の関節の軟骨部分は丸く、ゲンコツとも呼ぶ。膝の軟骨の方がかため。

 

キンカン 

体内で成長途中の数珠状に繋がっている卵

 

ハラミ 

内臓を覆う腹壁。弾力があり、程よく脂がのっていてジューシー。

 

(参考資料:農林水産省 資料名:焼き鳥と主な部位)

 

焼き鳥の専門用語がわからない場合はお店の人に聞いてみましょう。

「これ は にわとり の どの 部分 です か?」

 

焼き鳥店には鶏肉だけでなく野菜のメニューもありますので、栄養バランスのためや口がさっぱりしますので「野菜焼き」もお薦めです。

 

 

にわとりの卵

日本では鶏(にわとり)の卵を生で食べる習慣があります。

外国には鶏(にわとり)の卵を生で食べる習慣がないですので、日本へ来たばかりの外国人は驚きます。日本は卵の温度管理や衛生管理をしっかりしていますので安心して日本の生卵を召し上がってください。

 

焼き鳥店では、鶏(にわとり)の卵又はうずらの卵は「つくね」を注文すると生で一緒に出てくることが多いです。「たれ」と「生卵」のマリアージュを楽しんでください。

 

 

日本の鶏肉料理のご紹介

 

和食=Washoku

鶏の唐揚げ=Tori no Karaage.

日本の子供からおとな、そして外国人観光客にも大変人気がある鶏の唐揚げです。

 

和食=Washoku
親子丼=Oyako Don.

 

鶏肉と卵を使っているので親子丼と名付けられました。
味付けは醤油、だし、砂糖などで甘い味がします。具材は玉ねぎが入っています。

 

 

 

 

和食=Washoku
チキンカツ定食=Chikin Kats Teishoku

 

和食=Washoku

五目鶏ご飯=Gomoku Tori Gohan.

 

 

和食=Washoku

筑前煮=ちくぜんに=Chikuzenni
九州地方の郷土料理です。

 

和食=Washoku

 鶏の手羽元のポン酢煮
=とりのてばもとのぽんずに
=Torino Tebamoto no Ponzu ni.

 


上写真:「鶏の刺身(とりのさしみ)」又は「とりさし」又は「とりわさ」と呼ばれている鶏肉料理です。鶏肉の表面を軽くボイルし刺身のように切って、醤油、わさび、しょうが、にんにく等と一緒に食べます。

 

この料理は新鮮な鶏肉を提供する店でしか食べられません。九州地方は鶏肉で有名ですから頻繁に食べられています。もちろん東京でも、その他の地方でも食べられます。しかしこの「鶏の刺身(とりのさしみ)」又は「とりさし」又は「とりわさ」の鶏肉料理を提供できる店の数は少ないです。

 


日本でサラダチキンが人気!筋肉増強とダイエット

コンビニやスーパーなどでサラダチキンという名前で蒸した鶏肉が販売されています。

近年このサラダチキンにとても人気があります。理由は糖質0、たんぱく質が豊富だからです。鶏肉の部位は胸肉を使っています。筋肉をつけたい人、ダイエット中の人などに人気です。

また各家庭でも「蒸し鶏」を作る場合も多いです。

 

サラダチキン ハーブ味

サラダチキン スモーク味




 

 

おいしい鶏肉!鹿児島県が有名です。

 

写真は鹿児島県産鶏肉の「炭火焼き」が販売されています。

こちらもタンパク質が多く取れる商品のようです。

 

鶏肉を炭火で焼くと香ばしい香りがします。その香りをそのままパックした商品です。

 

鹿児島県産鳥炭火焼

南薩食鳥株式会社
鹿児島県南九州市知覧町

 

 


日本の鶏料理店のご紹介


上写真:焼き鳥店焼き鳥と、お薦めメニューです。

左写真:左はハツ「たれ」。右はネギマ「たれ」。

東京都港区新橋 地鶏屋

https://jidoriya.jp/


 

和食=Washoku

弁当=べんとう=Bento

純系名古屋コーチン とりめし 名古屋だるま



 

和食=Washoku

鳥刺し=とりさし=Torisashi

東京都新宿区神楽坂



上の写真は、高知県の地鶏「土佐はちきん地鶏」のわら焼きです。

「はちきん」とは高知県の方言で男勝りな女性を指す言葉。
「わら焼き」について高知県伝統料理で藁で食材(肉・野菜)をあぶって食べる調理法です。

高知県の「わら焼き」については当社公式YouTubeチャンネル「七海ジャパンネル」日本紹介動画18で日本の食文化 鰹のわら焼きと共に動画で紹介しています。是非下記動画もご覧下さい。


上記、お店の情報取集中です。追加していきます。

 

鶏肉は他の肉と比べてタブーとする方々が少なく日本だけでなく世界中で多く食べられている理由だと思います。日本では最近ダイエット食として鶏肉を食べる、筋肉をつけるためにたんぱく源として鶏肉を食べる人々が増えています。しかしやはりベジタリアン(菜食主義者)やビーガンも鶏肉を食べません。

 

日本の食文化 日本の鶏肉を通して日本理解が深まることを願っています。